施設入居にかかる費用について

2021.10.7

施設入居において毎月の費用が気になる方も多いかと思います。ここでは高齢者向けの施設においてどのような費用が掛かるのかを説明します。

基本となる費用

賃料・居室料

居室の費用です。場所により価格が大きく異なります。

管理費・共益費

施設管理や共用部の維持費用です。居室の水道光熱費が含まれる場合もあります。

食費

1日3食の食事代です。入院などのキャンセルによって戻ってくる施設も多いです。ご飯をおかゆに変えたり、刻み食への変更、減塩食など対応できるが、プラス料金となる場合が多いです。

 

介護費用

指定の介護サービスとなる場合

特養、老健、介護付有料老人ホームなどは1日当たりの介護費用が介護保険で定められています。   保険適用でどこまで対応できるかは確認しておいたほうが良いでしょう。

介護サービスを選択する場合

サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームで介護を受ける場合はケアマネジャーと相談の上、必要な介護サービスを利用します。介護保険利用の限度額を超えないように調整しながら利用することが多いです。

生活にかかる費用

居室の掃除や洗濯費用は介護費用に含まれない場合もあります。またサ高住などでは介護保険でフォローできないサービスを独自料金で設定している場合があります。

日用品費

オムツ・紙パンツ代、トイレットペーパー、歯ブラシ・歯磨き粉、入れ歯洗浄剤といったものからお菓子などの嗜好品など、個人の希望に応じて購入したものにかかる費用です。家族が持ち込むことで、請求費用外となる場合もあります。なお、介護度によっては自治体よりオムツ費用の補助となるサービスを利用できる場合もあります。

医療費

診察費 薬代 通院介助費

多くの施設で日常の通院に変わり訪問診療を受けています。訪問診療は通常の通院より割高となりますが、集団で見てもらうことでその割増費用も抑えられ、基本内容が変わらなければ、今受けている通院費用と大きく異なることはありません。

訪問医の診療範囲を超えた診療科に受診したい場合は別途通院が必要となります。通院にあたって家族が同行できない場合、施設職員が同行するためその通院介助費の他、タクシー代などを負担する必要があります。

なお、介護老人保健施設や介護医療院は医師のいる施設なので、原則外部の医療機関へ受診することはできません。

その他の費用

理美容代 レクリエーション材料費 

入居一時金とは

入居一時金とは有料老人ホーム等の施設の介護費用等の「前払い金」のことです。施設によっては法令で定める以上の人員を配置して手厚いサービスを提供するために「入居一時金」を設けている施設があります。入居一時金は入居者が暮らす期間を想定し、その期間内の介護費用として償却していくものです。この入居一時金には初期償却率が設定されており、入居時に償却されます。ただし、現在は90日のクーリングオフ制度があり、入居90日以内の退去の場合は、初期償却は認められず、日割りの一時金を引いた額を返還しなければならない決まりとなっています。

入居一時金を支払う施設は月々の費用を抑えることができますが、有料老人ホームは比較的高額な施設も多いため、見合った内容であるかは施設を見学して慎重に検討するのが良いと言えます。

実際にかかる費用の目安

施設の種類 月額費用目安 入居一時金等目安
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム・特養) 8~12万円 無し
介護老人保健施設(老健) 5~10万円 無し
介護療養型医療施設(介護医療院) 8~15万円 無し
認知症対応型共同生活介護(グループホーム) 15~20万円 無しのところが多い
介護付有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護) 20~40万円 0~数千万円
サービス付き高齢者向け住宅(介護タイプ) 10~万円 敷金または0~数千万円
サービス付き高齢者向け住宅(自立タイプ) 15~40万円 敷金または0~数千万円
住宅型有料老人ホーム(介護タイプ) 8~15万円 0~数千万
住宅型有料老人ホーム(自立タイプ) 15~50万円以上 0~数千万

上記の金額はあくまでも参考とするための目安です。また、介護保険によるサービス利用料は本人の収入等により1~3割と変動します。

介護保険の自己負担額

特養、老健、介護医療院、グループホーム、介護付有料老人ホームは介護保険により利用料金が定められていますが、サ高住や住宅型老人ホームで介護サービスを選んで利用する場合には、その利用状況により負担額が大きく異なります。また、保険が適用される金額には上限があるため、利用回数を制限するか、全額自己負担で利用することを選択する必要があります。

  介護保険が適用される上限額 自己負担額
1割負担 2割負担 3割負担
要支援1 50,030円 5,003円 10,006円 15,009円
要支援2 104,730円 10,473円 20,946円 31,419円
要介護1 166,920円 16,692円 33,384円 50,076円
要介護2 196,160円 19,616円 39,232円 58,848円
要介護3 269,310円 26,931円 53,862円 80,793円
要介護4 308,060円 30,806円 61,612円 92,418円
要介護5 360,650円 36,065円 72,130円 108,195円

上記金額は介護保険の定める1単位10円で計算しています。地域やサービスにより1単位の金額は異なりますが、アクタガワのある静岡市では1単位10~10.42円となります。

まとめ

このページで紹介した費用の名称や扱い、金額はあくまでも目安であり、それぞれの施設の運営方針により異なります。

介護施設を探すとき、それぞれの施設のホームページや紹介事業者のWEBサイトで表示されている金額は基本料金となるもので、その利用状況や介護度により請求額は異なります。また、介護サービスが決められている施設と選んで利用する施設でも請求額は異なります。施設で注文するおむつや日用品、医療費など、施設入居後には細かな費用も発生します。基本料金以外の必要となる費用は施設の運営方針により様々で、考えていたよりも月々の請求額が高いといった話を耳にすることもよくあります。そのようなミスマッチを避けるために、施設を見学する際に、現在入居されている方への請求額の平均や請求額の幅を確認することをお勧めします。