ハートライフ初生 新春抹茶会

静岡県浜松市中央区初生町のサービス付き高齢者向け住宅ハートライフ初生では、2025年1月7日に「新春お抹茶会」と題して初釜を行いました。 まだまだ寒い日が続きますが、新年初めての春の訪れを感じられるものとなりました。

初めての試み
いままで行ってきた抹茶会では、お茶とお菓子を味わっていただくことに重点を置いて開催してきました。 今回は本社から軸や釜、風炉などの道具を借りて点前座を作り、お茶とお菓子を楽しみながら茶会の雰囲気を味わっていただけるようにしました。
軸は「春入千林処々鶯:春(はる)千林(せんりん)に入(い)る処々(しょしょ)の鶯(うぐいす)」です。 春になり林という林から鶯の声が聞こえてくる風情。 鶯の鳴き声が聞こえるにはまだ少し早いですが、表千家には宗旦によるこの語句の軸が受け継がれており、家元初釜の席にかけることが恒例となっているので、お正月や初釜に合う書のひとつだそうです。
花は2種類荘りました。一つは椿、もう一つは水仙、蝋梅、南天を入れています。
拙い点前ではありましたが、お茶の先生だった方やお稽古をされていた方からは「あなたの点てたお茶美味しかったよ」と褒めていただき、感無量でした。1つの記憶から他の記憶も掘り起こされたようで、何人もの方の懐かしい思い出話に触れることができました。
配置や道具の種類など、本来の形とは異なる部分が多々ありますが、どうぞご理解いただけると幸いです。
お抹茶とお菓子
お菓子は睦月の主菓子、たこまん製です。お茶は西条園の詰です。一番奥の上座に座った正客のお客様には、亭主からお茶を点てさせていただき、2番目のお客様からは職員総出で点てたお茶をお出ししました。
お客様のコメント
80代女性「結構なお点前でしたよ。何十年ぶりにお点前見られて嬉しかったよ。」
90代女性「昔は嫁入り修行でやったんだけどね。お稽古来てた頃のこと思い出したよ。」
80代男性「抹茶は少し苦いけど、お菓子はうまかったよ。」
担当者のコメント
普段の抹茶会、お客様に堅苦しくない雰囲気で上質な空間を提供することに重きを置いているため、お茶とお菓子をまったりと召し上がっていただく形式を取っていました。今回、色々な道具を使ってお点前をしながらお客様をおもてなしすることになり、茶道に触れたことのない方にはつまらないのではないかという不安がありました。しかし、始まってしまえば茶道経験のあるお客様が茶会の形式に則りお話を進めて下さったり、あまり親しみの少ない方も感想をお話してくださったり、本当に主客一体となったお茶会になりました。今年も無事に初釜の季節を迎え、皆様でお茶とお菓子をいただくことができたことに感謝しつつ、お客様の生活が彩りに溢れ五感が刺激されるものになるように、お茶会だけでなく色々なレクリエーションに挑戦していきたいと思います。本年もよろしくお願いいたします。

このイベントを行っている老人ホームは
ハートライフ初生(浜松市中央区・サービス付き高齢者向け住宅)

