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老人ホームの面会は頻繁にしていいの?

老人ホームに入所後の面会について、ご家族様もいろいろと考えてしまうことが多いようです。「元気な顔を見たいけれど、コロナが流行する今、会いに行ってもよいのだろうか?」といった悩みだけではなく、「帰りたいと言って困らせるのではないか?」「顔を見たら喧嘩になってしまうのではないか?」といった悩みもあるようです。ここでは老人ホームの面会の方法や、面会の持つ意義などについて解説します。
コロナ禍での面会制限について
コロナ禍となってからほとんどのでは何らかの面会制限を設けるようになりました。免疫力の低下している介護が必要な高齢者は、ワクチンを接種していても感染リスクが高く、全国の老人ホームでクラスターが発生している状況下では、仕方のないことかもしれません。新型コロナウイルスの発生以来、全国の介護施設では感染対策に力を入れていますが、面会が入居者にとっては限られた家族とのコミュニケーションの時間であるため、なんとか面会できるようにと様々な知恵を絞って対応しています。近頃は徐々に面会制限が緩和され、様々な方法で面会が再開されています。
ガラス越し面会

直接の面会はどうしても感染リスクが高くなるため、窓越しで顔を見ながら電話で会話する、ガラス越し面会を実施している施設もあります。面会場所は限られ、触れ合うことはできませんが、直接お互いを見ることができるため安心できます。
オンライン面会

コロナ禍となってから活用されるようになったのがオンライン面会です。パソコンの会議ツールを利用して面会ができるため、遠方のご家族様とも会うことができると好評です。この仕組みが導入されてから、ハートライフでは海外に住む家族との定期的な面会や、東京、静岡、藤枝、アメリカの4カ所を同時に繋いで一家だんらんの時を過ごせたご家族様もいました。
ハートライフのコロナ禍の面会対応
アクタガワの施設ではコロナ禍の面会対応として上記のようなガラス越し面会、オンライン面会の他にも面会の方法がいくつかあります。新型コロナウイルスの流行状況に段階的に対応しているので、面会を希望される方は事前に施設までお問い合わせください。
テラス面会

感染状況が落ち着いている時は、施設の外にあるテラスで直接面会することが可能です。
写真はハートライフ高柳のテラス面会に使用する場所です。画面奥の屋外に日よけの傘を立て、椅子に座って面会します。
ワクチンパスポート

ワクチン接種の済んでいる方にはワクチンパスポートが発行され、緩和された条件での面会が可能となります。
看取りの方の面会について
入居者が看取り状態であると医師が判断した方には一定条件のもと面会が可能です。施設での看取ったため、最期のときまで共に過ごすことができたご家族様もいらっしゃいます。
※いずれ対応も新型コロナウイルス感染者数などの動向により判断基準が変化します。面会を希望されるときは事前に施設までお問い合わせください。

面会のルール・マナーについて
老人ホームを訪れる際のルールやマナーについて説明します。老人ホームは基本的に共同生活の場となります。中には認知症により大きな声を出す方や、意味の分からないことを話しかけてくる方もいますが、そういったことを理解の上、対応する必要があります。
面会の時間について

一般的に施設での面会時間は日中に定められているところが多いです。比較的職員が多い10:00頃から17:00ぐらいまでの時間が落ち着いて話ができると思われます。また、レクリエーションやイベント、外出などを企画していることもあるので、事前に面会時間を伝えてもらえると施設としては助かるでしょう。なお、緊急時や看取りの時などは既定の面会時間とは別で、会うことも可能としている施設が多いです。
また、コロナ禍においては面会時間を分程度15分程度でお願いしている施設も多いので、事前に確認することをお勧めします。
面会の頻度について
面会の頻度について施設入所の際気になるご家族様もおり、質問されることもあります。
学校帰りに毎日のように顔を見せるお孫さん、毎週話をしに来る妹さん、好物の鰻弁当を2週間に一度は差し入れする息子さん、月に一度は家族そろって静岡まで会いに来る娘さん、都内在住で来ることができない方、嫁ぎ先のご家族様の介護でほとんど顔を出せない方、身寄りがなく誰も来ない方。老人ホーム入所に至った経緯は様々なので、面会の様子もいろいろです。
面会の頻度については「ご家族それぞれの事情に合わせて無理しない程度」とアドバイスしています。
職員への手土産は必要ありません
「いつもお世話になっているから」と訪問のたびに手土産を持って来てくださるご家族様もいらっしゃいますが、必要ではありません。毎月高額の利用料をお支払いいただき、それに基づいて仕事をするのが介護のプロフェッショナルである施設職員です。ご家族様に必要以上のご負担を掛けたくないという気持ちもあります。施設ではその心遣いだけで十分です。
面会することの不安について

ご家族様の中にはそもそも面会をしたくないと思っている方もいらっしゃいます。また、せっかく施設に入ってくれたのに、面会して帰りたいと言い出したらどうしようと思っている方もいると思います。先述の通りご家族様の関係もそれぞれです。施設ではその気持ちを察し、無理に面会をお願いすることはありません。ここでは施設への面会がどのような意味を持つのか、実体験をもとにお伝えしたいと思います。
家に戻りたくなって困らせるのではないか?
誰しも、住み慣れた自分の家で自由に暮らしたいというのは当たり前のことです。老人ホームに入ることを納得している方でも、本心では戻りたいと思う気持ちがあります。入居者が家に帰りたいと思う理由は、寂しさ、食事が口に合わない、他の入居者と合わないなど様々です。また、認知症によりなぜ自分がここにいなければならないのか分からないという方もいます。施設では一人ひとりしっかりと状態を見ながら、そのご本人様の気持ちに寄り添います。
寂しさから帰りたいと訴える場合、他の入居者と合わない場合
施設では職員が積極的に話しかけたり、同じように話ができる方と同じグループにしたりして寂しさが薄れたり、気の合う方と話ができるようにしたりして対応しています。
食事が口に合わない
買い物サービスで好みのものを購入いただいたり、ご家族様に好物を差し入れしてもらったりしています。食事については施設でもお楽しみいただけるように様々な工夫をしています。施設の食事についてはこちらをご覧ください。
認知症により老人ホームにいる理由が理解できない
認知症の場合の対応は、ご家族様と相談しながら一人ひとりの状態に合わせて対応していきます。本人が納得できる環境を整え、認知症が進行しないように対応する必要があります。
いずれの場合も、ご家族様の都合にもよりますが、積極的に面会に来ていただくことで解決することが多いです。「ここにいてもいつも家族が来てくれる」と思うことが、安心につながり施設での生活の安定につながります。面会の回数は少ないご家族様でしたが、毎月1回は週末をご自宅で過ごされることで納得された入所者様もいました。あくまでも無理のない範囲で構いませんが、面会がご本人様の生活を安定させる方法の一つと言えます。
顔を合わせると喧嘩になってしまうのではないか?
ご家族様同士で不仲になってしまい、顔を合わせると喧嘩になってしまうのではないかと心配される方もいます。こちらもご家族様の事情にもよるので一概には言えませんが、施設入所をきっかけに家族関係が改善されたケースもたびたび目にします。
施設入所前の在宅介護では、本人は「こんなに困っているのに分かってくれない」、ご家族様は「私が仕事で忙しいのにいちいち頼んできて」と生活がかみ合わなくなることも多いです。そのため喧嘩ばかりとなっていたのが、施設入所で本人は職員に頼れるようになり、ご家族様は頼られてばかりの状況から解放されてお互いがストレスのない環境を得ることができました。ストレスのない状況で合った二人はお互いを気遣うような会話ができるようになり、喧嘩をすることもなくなりました。お互い家族だからこその「甘え」からくる、怒りや悲しみの感情もあります。施設入所によるお互い環境の変化は多少なりとも気持ちの変化にもつながっているかもしれません。
面会の勧め
家族が施設に面会に来た際、施設の職員は入居者様の見たことのない表情や話し方を見かけることがよくあります。どんなに良い関係が築けたと思っても、やはり家族にはかなわないと感じる瞬間です。認知症で普段はあまり話せないような方が、ご家族様が来ると笑顔を見せ、一生懸命話そうとする様子を見て、本当の入居者様を見たように感じたこともあります。その方らしく生きるためにはご家族様の存在は欠かせないと常々感じています。
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